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呉須の酸化焼成・還元焼成の違い

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呉須は一般的に還元焼成で焼成します。 一方、酸化焼成時の呉須はどんな色になるのかご質問をいただくことが多いので、酸化焼成と還元焼成時の違いについてご説明します。 まずは、酸化焼成・還元焼成についてご説明いたします。  

酸化焼成・還元焼成について

酸化焼成も還元焼成もいわゆる本焼きと呼ばれる、素焼きした焼き物に色付け等をした後、1200~1300℃程度で焼成する方法です。

この本焼きの方法の違いによって酸化焼成と還元焼成に分かれます。
酸化焼成は、焼き物に熱を加える一般的な焼成です。
還元焼成は、焼き物を本焼きしていて温度が945~950℃程度になると窯内部にガスを多量に入れます。 そうすることで、窯内部の酸素濃度を下げます。

窯元様によって酸素濃度の割合は異なりますが、10%以下にされることが多いです。この際、ガスは焼き物に含まれる酸素を奪うので、還元焼成と呼ばれます。

還元焼成はガス窯、酸化焼成は電気窯で焼かれることが多いです。

今回は、下記8種類の呉須のテストをいたしました。
・支那呉須一号
・唐呉須二号
・ルリ呉須
・古代三号No.3
・文山呉須
・特製トク呉須
・墨呉須
・海碧

呉須を還元焼成した場合の条件

呉須は一般的に還元焼成で焼かれます。弊社の呉須を焼成した実物をご覧いただきます。 磁器の土は天草エリ中を使用しています。焼成条件は、1250℃です。 gosu RF
 

呉須を酸化焼成した場合の条件

次に呉須を酸化焼成した場合です。 磁器の土は還元同様天草エリ中を使用しています。焼成条件は、1230℃です。 gosu OF
 

各呉須の酸化還元の比較

左側の列が呉須の還元焼成、右側の列が呉須の酸化焼成です。 同じ見本皿で左側は釉薬を施釉せずに、呉須を塗るだけで焼成しています。 同じ見本皿で右側は呉須を塗った後に一般的に染付で使われる石灰釉(白釉)をかけて焼成しています。 上から下に徐々に釉薬の有無で色の変化が大きい順に並べております。
呉須 還元焼成 呉須 酸化焼成
施釉の有無、酸化還元焼成の違いの差は呉須の種類によって違うことが分かりました。

尚、海碧の施釉なしに関しては、呉須の表面をこすると呉須が付着しやすくなっておりました。

今回は呉須の酸化焼成・還元焼成の違いについてご紹介いたしました。

弊社の呉須は長年かけて、絵柄の持つ雰囲気と呉須色が調和するようにバランスを調整しております。
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